旅行系最強クレカとして名をはせた「Marriott Bonvoy® アメリカン・エキスプレス®・プレミアム・カード」ですが、2025年8月に大改悪が発表されました。この変更をきっかけに「退会」「別のカードへ乗り換え」を考え始めた方も多いのではないでしょうか。
▼変更内容についての解説記事はこちら
ただ、実際に退会を決断するとなると気になるのが、毎年もらえる無料宿泊特典と年会費の関係です。
🌀せっかくの無料宿泊特典を無駄にしたくはない
🌀かといって改定後の年会費を払うのも気が重い…。
🌀そもそもこれまで年会費の払い損になっていた?
そんなモヤモヤをスッキリさせるために、この記事では「損をしない退会タイミング」について整理してまとめました。
結論:いつ退会すれば損しない?
結論としては、付与された無料宿泊特典を「使い切って」から、「次回更新前に退会」すれば基本的に損はしません!
マリオット・アメックスは、年会費を払った時点で、無料宿泊特典の権利が付与される仕組みです(実際の付与は2~3か月後)。
- 特典を使い切る前に退会 → その分が 損
- 特典を使い切ってから退会 → 基本 損なし
おさらい:基本情報・改定内容まとめ
まずは、カードの基本情報と改定内容をおさらいします。
▼変更内容についての解説記事はこちら
- 年会費と無料宿泊特典の関係&移行特別期間
適用時期 | 年会費(税込) | 無料宿泊特典の条件 | 無料宿泊特典の交換レート |
---|---|---|---|
現行(〜2025/10/26更新分まで) | 49,500円 | 年会費支払い+ 前年度150万円以上の利用 |
最大 50,000ポイント |
移行期間(2025/10/27〜2026/10/26更新分) | 82,500円 | 年会費支払い+ 前年度150万円以上の利用 |
最大 75,000ポイント |
改定後(2026/10/27以降の更新分) | 82,500円 | 年会費支払い+ 前年度400万円以上の利用 |
最大 75,000ポイント |
- プラチナエリートの獲得条件
改定時期:2026年1月1日~
現状:年間カード利用400万円(税込)
改定後:年間カード利用500万円(税込) - ポイント加算条件(変更点のみ)
改定時期:2025年10月28日利用分~
現状
公共料金、国税など:200円につき3ポイント
事業用決済:100円につき3ポイント
改定後
公共料金、国税など(高速道路、ガソリン料金が対象に追加):200円につき1ポイント
事業用決済:対象外
ここまでの年会費と無料宿泊特典の関係をまとまめると、
1.「改定後の年会費82,500円は払いたくない」
という方は、値上がり前に付与された無料宿泊特典をきちんと使い切ってから退会するのがベストです。49,500円で得た特典を無駄なく消化できれば、損なくカードを手放すことができます。
2.一方で
「年間150万円の決済条件を最後まで活かしたい」
「そのために82,500円でも許容できる」
という方は、移行特別期間(2025年10月27日〜2026年10月26日)に年会費を払い、そのとき付与される75,000ポイント分の無料宿泊特典を使い切った後に退会するのが最も合理的です。この1年間だけは、400万円に値上げされる前の150万円決済という条件を最大限に活かすことができるからです。
どちらのケースであっても共通して大切なのは、無料宿泊特典を必ず消化してから退会すること。これさえ押さえておけば、余計な損失を避けられます。
年会費と特典の時系列まとめ
退会タイミングは整理できましたが、筆者が気になっていたのは「払った年会費に対して、どれだけ特典でリターンを得られているのか」という点でした。ここでは、入会から退会までの年会費(支出)と無料宿泊特典(リターン)の収支感覚を整理してみます。
適用時期 | 年会費(税込) | 必要決済額(前年条件) | 無料宿泊特典の内容 | 収支感覚 | メモ |
---|---|---|---|---|---|
入会初年度 | 49,500円 | ― | 入会ボーナス約45,000pt | ▲4,500円相当 | 初年度は無料宿泊特典なしだが、入会ボーナスポイントで年会費トントン |
2年目以降 | 49,500円 | 年間150万円 | 無料宿泊(最大50,000pt) | +500円相当 | 年会費相当の宿泊特典を獲得 |
移行特別期間 (2025年10月27日〜2026年10月26日) |
82,500円 | 年間150万円 | 無料宿泊(最大75,000pt) | ▲7,500円相当 | 決済条件が150万→400万になる前のラストチャンス |
2026年10月27日以降 | 82,500円 | 年間400万円 | 無料宿泊(最大75,000pt) | ▲7,500円相当 | 条件も厳しくなり、お得感は減 |
ポイントの価値は、1ポイント=1円以上の価値になることも多かったため、紹介キャンペーンなどで入会ボーナスを獲得していた方にとっては、現在まで年会費を払い損になることはなかったことが分かりました。
移行特別期間でも年会費は1.6倍になってしまうので、ポイントをうまく活用する自身がある方以外は、現在お持ちの宿泊特典を利用したら退会の準備を進めましょう。
まとめ
- 無料宿泊特典は年会費の前払いリターン(初年度は入会特典でカバーと考える)、特典を使い切ってから更新前に退会すれば損しない
- 「改定後の年会費82,500円は払いたくない」という方は、値上がり前に付与された無料宿泊特典をきちんと使い切ってから退会する
- 「年間150万円の決済条件を最後まで活かしたい」
「そのために82,500円でも許容できる」
という方は、移行特別期間(2025年10月27日〜2026年10月26日)に年会費を払い、そのとき付与される75,000ポイント分の無料宿泊特典を使い切った後に退会 - ただし、ポイント獲得条件(2025年10月28日利用分~)、プラチナエリート獲得条件(2026年1月1日~)には要注意
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