こんにちは。いりこです。
世界で最も権威のあるコンクールの1つ、ショパン国際コンクールの開催が2025年に迫ってきました。
コロナで1年延期になった2021年大会からはや3年、次回2025年大会の要項が発表されるなど、すでにコンクールが動き始めています。
要項発表では驚きのニュースもあり、その後も続々と情報が出ていますので、このページでは新着情報をまとめていきたいと思います。
▼ショパン国際コンクール2025年大会はこちらにまとめる予定です
24-10-02 ショパン国際コンクール審査員発表
2025年開催の第19回ショパン国際コンクール、開催までちょうど1年となったところで、注目の審査員が発表されました!
審査員長は、第8回(1970年)優勝のギャリック・オールソン。前回審査員長だったカタジーナ・ポポヴァ゠ズィドロン、ダン・タイ・ソン、ネルソン・ゲルナー、ケヴィン・ケナー、ヤノシュ・オレイニチャク、ピオトル・パレチニなど前回からの面々に加え、新たにユリアンナ・アヴデーエワ、ミシェル・ベロフ、児玉桃が審査員を務めます。
さすが世界一のコンクール、それぞれコンサートを聴きたいレベルの第一線ピアニストが名を連ねます!
- Garrick Ohlsson – chair person/ギャリック・オールソン(審査員長、1970年優勝)
- John Allison/ジョン・アリソン
- Yulianna Avdeeva/ユリアンナ・アヴデーエワ(2010年優勝)
- Michel Béroff/ミシェル・ベロフ
- Chen Sa/サ・チェン(2000年4位)
- Dang Thai Son/ダン・タイ・ソン(1980年優勝)
- Nelson Goerner/ネルソン・ゲルナー(1995年入賞)
- Momo Kodama/児玉 桃
- Krzysztof Jabłoński/クシシュトフ・ヤブウォンスキ(1980年3位)
- Kevin Kenner/ケヴィン・ケナー(1990年2位)
- Robert McDonald/ロバート・マクドナルド
- Janusz Olejniczak/ヤノシュ・オレイニチャク(1970年6位)
- Piotr Paleczny/ピオトル・パレチニ(1970年3位)
- Ewa Pobłocka/エヴァ・ポブウォツカ(1980年5位)
- Katarzyna Popowa-Zydroń/カタジーナ・ポポヴァ゠ズィドロン(1975年入賞)
- John Rink/ジョン・リンク
- Wojciech Świtała/ヴォイチェフ・シヴィタワ
24-09-24 ショパン国際コンクール 10/1(火・日本時間)観覧チケット発売開始
さすが世界一のピアノコンクール、開催まで1年以上残すこの時期にチケット販売が始まりました。オリンピックさながらです!笑
現地時間の2024年10月1日正午、日本時間で午後7時から販売開始です。
オンライン購入はこちらから。現地のショパンミュージアムで買うと少し安いようです。
▼価格表はこんな感じ(全体(pdf)はこちら)
1pln(ズウォティ/ズロチ)は高めに見積もって約40円(2024.9時点)
ステージ1:約3,500円~6,000円
ファイナルステージ:約12,000円~20,000円
全日程(27セッション)入れるお得なパスは、約13万円~!!
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24-07-12 ショパン研究所のシュクレネル所長インタビュー
ショパン研究所の所長アルトゥル・シュクレネル氏のインタビュー記事。
個人的には、「クラシック音楽を、普段聴かない層へどう届けるか、とりわけ若い世代にどう伝えていくか」というミッションに対し、「わたしたちも心を開いてコミュニケーションを心がける。しかし、伝えたいことの内容については、できる限り妥協しない」という旨の最後の話が示唆に富んでいて印象的でした。
- 第19回ショパンコンクールで刷新された課題曲:ファイナルに追加された「幻想ポロネーズ」、また同じく変更のあった「ワルツ」や「前奏曲」について語られています。
- コンクール創設100周年に向けた計画:1927年に創設されたショパン国際コンクール、100周年という大きな節目に向けてプロジェクトが進められています。世界5か国での展示事業・出版事業・CDリリースや関連コンサートなど、これらを包括して「100周年記念事業プロジェクト」と位置付けられています。
- 2030年には第20回大会が開催予定:世界規模の予備予選会を全5大陸・数十か国で開催予定!
- ジェラゾヴァ・ヴォラ(ショパン生誕地)のミュージックセンター:ショパン生誕の地に、大規模な施設が建設予定。
- プロモーションの重要性:2025年大会でも、公式サイトやアプリ、YouTubeチャンネルなど、6つの媒体を通して視聴可能。また、普段クラシックを聴かない層へのアプローチやスタンスなど、とても興味深いお話でした。
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24-06-19 ショパン研究所がコンクール概要を都内で発表
ポーランド共和国大使館にて記者会見が行われた。コンクールを主催する国立フリデリク・ショパン研究所(NIFC)のアルトゥル・シュクレネル所長、コンクールのプロデューサーを務めるヨアンナ・ボクシュチャニンら関係者のほか、前回第4位入賞の小林愛実が登壇。
ファイナルで幻想ポロネーズが加わった背景:
「オーケストラとの共演が初めてのために緊張し、音楽に入り込めなかったコンテスタントを見てきましたので、独奏曲を弾くことで音楽に集中するための時間を与えたいというのがひとつ。この作品は即興性が高いので、それによって音楽に入り込み、気持ちを高められるのではないかと考えました。
また、ピアノ協奏曲はショパンの若い時の作品ですが、晩年の成熟した作品である幻想ポロネーズを弾いていただくことで、ピアニストの持つ資質の幅広さを聴きたいと考えています」
24-05-13 ファイナルで「幻想ポロネーズ」!コンクール要項発表
早速2025年大会のコンクール要項が発表され、特に課題曲にて、ここ数大会から大きく変更されています。1番のサプライズはファイナルで「幻想ポロネーズ」の演奏が必須になったこと!
これまでのショパンコンクールでは、ショパンの協奏曲2曲(ホ短調・ヘ短調)のうちどちらか1曲だけを演奏することになっていました。
というか他の国際コンクールでも、ファイナルでは協奏曲を演奏することが一般的で、ソロ曲を演奏することはないんではないでしょうか。まさに「ショパン弾き発掘」といった色合いが濃くなりました。
ショパン国際コンクールとは
知名度も権威も世界一と言っていい超名門ピアノコンクール。
大作曲家ショパンの名を冠し、祖国ポーランドが国を挙げて開催しているコンクールです。
演奏されるのはショパンの曲のみ!もちろんピアノ部門のみ!という独特なコンクールでもあります。5年に1度と開催間隔もかなり長く、歴史も長いです。
2020年はコロナで延期、満を持して開催された2021年大会は、反田と小林がW入賞して話題になりました。優勝者のブルース・リウ、ガジェヴやガルシアなど、タレント揃いで見ごたえのある大会でした。
- 概要
開催地:ワルシャワ(ポーランド)
開催間隔:5年に1度(第18回:2021年10月(2020年から延期)、次回:2025年)
歴史:第1回1927年
- 入賞者(2021年 第18回)
第1位:ブルース・リウ(24歳、カナダ)
第2位:アレクサンダー・ガジェヴ(26歳、イタリア・スロベニア)
反田 恭平(27歳、日本)
第3位:マルティン・ガルシア・ガルシア(24歳、スペイン)
第4位:小林 愛実(26歳、日本)
ヤクブ・クシュリック(24歳、ポーランド)
第5位:レオノーラ・アルメリーニ(29歳、イタリア)
第6位:J・J・ジュン・リ・ブイ(17歳、カナダ)
▼2021年覇者ブルース・リウの3次予選から
- 審査員(2021年 第18回)
カタジーナ・ポポヴァ=ズィドロン(審査員長)、ドミトリ・アレクセーエフ、ダン・タイ・ソン、海老 彰子、フィリップ・ジュジアーノ、ネルソン・ゲルナー、アダム・ハラシェヴィチ、ケヴィン・ケナー、アルトゥール・モレイラ・リマ、ヤノシュ・オレイニチャク、ピオトル・パレチニ ほか
ちなみに過去の優勝者・入賞者は、クラシック界をけん引する錚々たるメンツ。名前を眺めるだけで鳥肌が立ちます!(笑)
- 主な優勝者・入賞者
優勝者:マウリツィオ・ポリーニ(1960)、マルタ・アルゲリッチ(1965)、ギャリック・オールソン(1970)、クリスティアン・ツィメルマン(1975)、ダン・タイ・ソン(1980)、スタニスラフ・ブーニン(1985)、ユンディ・リ(2000)、ラファウ・ブレハッチ(2005)、ユリアンナ・アヴデーエワ(2010)、チョ・ソンジン(2015)
入賞者:ウラディミール・アシュケナージ(1955年第2位)、アルトゥール・モレイラ・リマ(1965年第2位)、内田 光子(1970年第2位)、横山 幸雄(1990年第3位)、ダニール・トリフォノフ(2010年第3位)
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