【2025.9.5】第31回クララ・ハスキル国際ピアノコンクール ファイナル/最終結果

クララ・ハスキル国際ピアノコンクール
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こんにちは。いりこです。

8月28日(水)、日本時間午後5時から、スイス・ヴヴェイでクララ・ハスキル国際ピアノコンクールが開催されました。2年ごとに、昨日始まったブゾーニ国際とマル被りの日程で行われるようです。

2025年は大コンクールイヤー!
こちらの記事でまとめた15のコンクールのうち7つが開催されます。そして10月には最高峰ショパン国際コンクールの本大会も控えます。

バッハ国際ロン=ティボー国際エリザベート王妃国際クライバーン国際(特集なし)ブゾーニ国際に続いて6つ目のコンクールです。27日からはブゾーニ国際も開催されており大忙し!!

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クララ・ハスキル国際ピアノコンクール 概要

【公式HP】(フランス語・ドイツ語・英語)
https://clara-haskil.ch/
【公式YouTube】
http://www.youtube.com/@clarahaskilpianocompetitio1971

公式HPはライブ配信のみ、アーカイブもしばらく公開なし
Vimeo公式配信の方が通信安定しており、アーカイブも公開されています!
https://share.vimeo.com/

※Vimeoにアップされなくなり、YouTubeでアーカイブが公開されています!

ルーマニア出身でスイスゆかりのピアニスト、クララ・ハスキルの偉功を称え、スイスで開催されるピアノコンクール。

過去には内田 光子が入賞、河村 尚子(2007)、藤田 真央(2017)、中川 優芽花(2021)が優勝を飾るなど日本勢の活躍も目立ちます。

  • 概要
    開催地:ヴヴェイ(スイス)
    開催間隔:2年に1度(前回:2023年8~9月、次回:2025年)
    歴史:第1回1963年
  • 主な優勝者・入賞者
    優勝者:クリストフ・エッシェンバッハ(1963)、スティーブン・オズボーン(1991)、河村 尚子(2007)、藤田 真央(2017)、中川 優芽花(2021)、マグダレン・ホー(2023)

    入賞者:内田 光子(1973)、伊藤 恵(1979)、フランソワ・デュモン(2009)

スケジュール

(2025年4月にビデオ予選実施)

クォーターファイナル(26名):2025年8月28日(木)~ 8月31日(日)

セミファイナル(8名):2025年9月2日(火)~ 9月3日(水)

ファイナル(3名):2025年9月5日(金)
9月5日(金)19:30(日本時間 翌2:30)

演奏順・プログラム

ファイナル(3名)

One of the following concertos, complete:
/下記の協奏曲から1つ:

  • Mozart: K. 271, K. 453, K. 456, K. 459, K. 466, K. 467, K. 482, K. 488, K. 491, K. 503, K. 595
    /モーツァルト:第9番 変ホ長調 K. 271, 第17番 ト長調 K. 453, 第18番 変ロ長調 K. 456, 第19番 ヘ長調 K. 459, 第20番 ニ短調 K. 466, 第21番 ハ長調 K. 467, 第22番 変ホ長調 K. 482, 第23番 イ長調 K. 488, 第24番 ハ短調 K. 491, 第25番 ハ長調 K. 503, 第27番 変ロ長調 K. 595
  • Beethoven: No. 1 Op. 15, No. 2 Op. 19, No. 3 Op. 37, No. 4 Op. 58, No. 5 Op. 73
    /ベートーヴェン:第1番 ハ長調, 第2番 変ロ長調, 第3番 ハ短調, 第4番 ト長調, 第5番 変ホ長調「皇帝」
  • Chopin: Concerto No. 2 Op. 21
    /ショパン:第2番 ヘ短調
  • Schumann: Concerto Op. 54
    /シューマン:イ短調

9月5日(金)19:30(日本時間 翌2:30)

Simon Haje (20 ans, Allemagne/ドイツ) ※クォーターファイナル [8.29] ※セミファイナル [9.2]
Ludwig van Beethoven: Concerto No. 4 en sol majeur, Op. 58
/ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番 ト長調

またまた筆者の中で印象がガラッと変わり、ストレスフリーで優雅、素晴らしい協奏曲でした。クォーターファイナルのシューベルトはなぜイマイチな印象だったのか。。。

Paul Lecocq (20 ans, France/フランス) ※クォーターファイナル [8.29] ※セミファイナル [9.2]
Ludwig van Beethoven: Concerto No. 3 en ut mineur, Op. 37
/ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番 ハ短調

終楽章の速いテンポが誰の意図かわからないですが、やや窮屈というか雑というか、タッチが浅くなる箇所もありました。が!総じて骨太なタッチで、この曲の雰囲気も出ててよかったです。同時に開催されていたブゾーニ国際の優勝者、それから浜松国際優勝の鈴木さんもこの曲でしたね。コンクールで聴いた演奏の中ではかなり好みでした。

Seungho Chung (15 ans, Corée du Sud/韓国) ※クオーターファイナル [8.30] ※セミファイナル [9.3]
Frédéric Chopin Concerto No. 2 en fa mineur, Op. 21
/ショパン:ピアノ協奏曲第2番 ヘ短調

やっぱりちょっとあっさりしていて、この曲はもう少し起伏というか引っ掛かりがあったほうが好みかなという印象です。あと古典派の協奏曲を聴いてみたかったな。ただ!安定していて間違いなくレベルの高い演奏でした。

最終結果

第1位(クララ・ハスキル賞):Paul Lecocq

賞金
第1位(クララ・ハスキル賞):CHF 25,000(約460万円)
ファイナリスト:各 CHF 5,000

特別賞
聴衆賞(CHF 3,000):Paul Lecocq
Modern Times Prize(委託作品の最優秀演奏、CHF 3,000):Yeonsoo Do
Coup de cœur Prize(ジュネーヴ大学音楽学部学生による選出、CHF 3,000):Anna Avramidou
Children’s Corner Prize(子ども審査員による賞、CHF 2,000):Seungho Chung
オーケストラ賞(オーケストラメンバーによる投票):Simon Haje

優勝者はポール・ルコックさん、フランスの20歳のピアニスト。

そうですね、このファイナルは筆者の中では3名とも拮抗していた印象ですが、全ラウンド通して隙がなかったのがルコックさんだったと思います。

ファイナリストのサイモン・ハイェソンホ・チョンも20歳、15歳と若い才能が活躍した大会となりました。ハイェさんのベートーヴェン4番、ソンホ・チョンさんもソロ、特にイスラメイなど心地いい演奏が続きました。

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