【2022.12.2】クリスティアン・ティーレマン×ベルリン国立歌劇場管弦楽団(シュターツカペレ・ベルリン) 公演感想 @熊本県立劇場

コンサート日記
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こんにちは。いりこです。
12月2日(金)熊本にて行われたクリスティアン・ティーレマン(指揮)、ベルリン国立歌劇場管弦楽団(シュターツカペレ・ベルリン)の公演に行ってきました。

今回のツアーは東京・大阪・熊本のみ(不思議な日程)!熊本が最初の公演です。

公演に行かれた方とも、行かれてない方とも、感動を共有できたら嬉しいです。
ようやく公演日に感想が書けるようになりました。

クリスティアン・ティーレマン×ベルリン国立歌劇場管弦楽団(シュターツカペレ・ベルリン)

会場はもうクリスマスでした🎄

バレンボイム:療養により降板

当初はバレンボイムが指揮を振るプログラムでしたが、健康上の理由で降板されました。

▼バレンボイムFB
https://www.facebook.com/danielbarenboim

10月5日のポストより。

代打:ティーレマン

しかし、代打で振ることになったのがティーレマンというのがすごい。バレンボイムの推薦とのこと。
名門中の名門、シュターツカペレ・ドレスデンの首席指揮者を務められています。

ドイツ人指揮者×ドイツオーケストラ×ドイツ人ブラームスの交響曲

というプログラムになりました。

ベルリン国立歌劇場管弦楽団(シュターツカペレ・ベルリン)

「にわか」が過ぎて、シュターツカペレといえばドレスデンしか知りませんでした、よく見たらバレンボイムが音楽監督を務めているのがこのシュターツカペレ「ベルリン」。代打ティーレマンが首席で振っているのがシュターツカペレ「ドレスデン」です。ドレスデンに負けず劣らず、名門オケのようです。

プログラム

▼熊本県立劇場 公式HP
https://www.kengeki.or.jp/audienceperform/2022-daniel-barenboim

2022年12月2日(金) 19:00 開演  熊本県立劇場 コンサートホール  

プログラム 

  • ブラームス:交響曲第3番ヘ長調 Op.90
  • ブラームス:交響曲第4番ホ短調 Op.98

はい最高。これが本場ドイツの指揮者×オケで聴けるなんて幸せです。
ちなみにバレンボイム×SKB予習では、気合を入れて3番と4番は避けていましたので、どんな出会いになるのかとても楽しみです。

しかし、東京、大阪、熊本の3都市のみの公演。
クラシックのコンサートってたまに不思議な日程ですよね。。。
しかも熊本が最初の公演!今から気合が入ります。

チケット 

SS席 20,000円
S席  18,000円
A席  15,000円
B席  12,000円
C席  9,000円
※25歳以下の方、障がいのある方は3,000円引き

ブラームス:交響曲第3番ヘ長調 Op.90

2音目ラ♭がミソですよね。

私「(あれ?ヘ長調って聞いて来たんだけどな。。)
 すみませーん。今日ヘ長調と聞いて来たんですけど、会場合ってますかねー?」

店員さん「はいー、こちらヘ長調で間違いないですよー。作曲者の意向でそこらへん曖昧になってるんですー。紛らわしくてすみませーん。」

私「そうなんですねー。ラ♭が飛んできたので心配になっちゃいましたー笑」

といった感じですね。ラ♭で緊張感が一気に高まり、その後無事にヘ長調で解放されるですが、この短調の響きが全体に影響し、なんとも複雑な顔をもつ曲になっています。3・4楽章にいたってはずっと短調。3楽章は耳に残りますよね、とても郷愁的で訴求力のある楽章。4楽章は打って変わって激情的、しかし最後の最後に1楽章のモチーフが登場し、穏やかに幕を閉じます。あ、同じ曲を聴いてたんだなと理解するわけです。こういう仕掛けも粋です。

ティーレマンの指揮もとても面白かったです。
大きな体(たぶんめちゃくちゃ背が高そう)を使って指揮台の上を縦横無尽に駆け回り、全身で指揮をされていました。大股を開いて踏ん張り、屈んだかと思いきや思い切りのけぞったり。近場の第1・第2バイオリンと指揮棒が当たりそうで冷や冷やした場面も笑。

とくにこの曲は下降する主題が多く、落ちていく音を必死で引き上げようとする振り姿が印象的でした。聴衆がどのように聴いたらいいのかを考える手助けになりました。

早めのテンポで振り進めるのも個人的には意外でした。それが逆にレトロな感じでステキです。

ブラームス:交響曲第4番ホ短調 Op.98

「ブラームス自身は『自作で一番好きな曲』『最高傑作』と述べている。」(Wikipediaより) ですって。

3番に続き4番も聴けるなんて。。

序奏なし、アウフタクトで「ため息」から曲が始まります。憂鬱。。。しかしどこか理性を保った冷静なもう一人の自分がいる感覚。調べると、3度の音列配置で成立してるメロディーだそうで、、、こういう数学的な感覚も持ってるのがすごいブラームス。まだ最初の数小節でこれだけ感想があふれてくる曲です。
ティーレマンも引っ張り過ぎず、没入し過ぎずのテンポで進めていきます。

個人的には、舞踊的な主題を経て、第一主題が弦楽器で再現されるところが好きです。木管?が、だらだらと第一主題を再現しだす、「え、どうする?もうやめとく?」ざわざわ。。。でなし崩し的にバイオリンが第一主題に戻す。みたいな。
なんか大人だなあと(語彙力)。ティーレマン×SKBもうまいこと表現してくれて最高でした。

3楽章ではトライアングルが登場。コンサートマスターがトライアングル奏者とアイコンタクトを取りながら演奏しているのが微笑ましかったです。チャイコフスキー6番の3楽章でのカラ元気にも影響しているのかなあと思ったり思わなかったり。

4楽章のテーマの提示なんかも「え、早く終わらせようとしてる?」てくらいさっさと終わらせる、ある種の無慈悲さを感じ、逆に劇的な演出だなと感じました。

さいごに

指揮者、オケ、プログラムすべて初めて生で聴く機会となりました。

この曲を理解するのはすごく時間がかかりそうですね。音楽的にも人生経験的にも。
実は交響曲はあまり知りませんが、ブラームスは全曲ハマりました。非常によく作り込まれているんだろうなと感じつつ、それでも初心者にも聴きやすいですよね。これを両立させるブラームスのメロディーメーカーっぷりに改めて感服しました。

最後までお読みいただきありがとうございました。

ところで、みなさんは、どうやってクラシックのコンサート情報を集めてらっしゃいますか?
自分で調べてみて、情報集めるのに一苦労でした。お知恵があればお教えいただきたいです!

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