こんんちは。いりこです。
早いもので2025年も年の瀬。みなさんはどのようなクリスマスをお過ごしでしょうか?
筆者はこのままだと何の引っ掛かりもなく年を越してしまいそうでしたので、季節感だけは大切に!ということで、クリスマスに向けて気持ちを高めるべく「くるみ割り人形」を聴いております。
この記事では、
- なぜ「くるみ割り人形」がクリスマスの定番なのか?
- 「くるみ割り人形」のおすすめ曲、音源
- 「くるみ割り人形」お家での楽しみ方
について紹介していきます。
実はクリスマス~年末の定番:チャイコフスキー「くるみ割り人形」
クリスマスといえば、クラシックに限らず定番曲がたくさんありますね。
そして日本で年末といえば、ベートーヴェンの「第九(交響曲第9番 合唱付き)」が浮かぶ方が多いと思います。
ところが日本の外に目を向けてみると、チャイコフスキーのバレエ「くるみ割り人形」が定番だったりするんですね。カナダのトロントでは、毎年12月、一か月間このバレエが上演されていました。
ではなぜ毎年のようにこの作品が求められるのか。今回は、あまり難しい話はせずに、その理由を書いてみたいと思います。
「くるみ割り人形」は、正真正銘クリスマスの物語
「くるみ割り人形」がクリスマスの定番とされているのは、後からイメージが結びついたからではありません。
物語の舞台はクリスマス・イブ。家族が集まり、ツリーが飾られ、子どもたちにプレゼントが配られる。そんな「家庭の祝祭」そのものが、物語の前提になっています。
つまりこの作品は、「クリスマスに合いそうな音楽」ではなく、最初からクリスマスの夜を描くために作られた作品なのです。
希代のメロディメーカー:チャイコフスキーによる聴き飽きない音楽
筆者はこの「くるみ割り人形」が初めてのバレエだったのですが、音楽と踊りだけ2時間近いショーでも、途中で重たく感じることは全くありませんでした。
理由はシンプル、バックの曲がずーっといい!古今東西名だたるクラシック作曲家の中でも希代のメロディーメーカー:チャイコフスキー大先生の音楽、これを聴きに行くだけでも価値があります。
特にこの「くるみ割り人形」では、後程ご紹介する「花のワルツ」など、クラシックを普段聴かない人でも耳にしたことがあるレベルの名曲が並んでいます。
加えて、この作品では誰かが不幸になることがないんですねー。
主人公は特別な存在ではありませんし、何かを克服して成長する物語でもありません。夢の中で不思議な体験をして、最後に目を覚ますだけ。それだけなのですが、そこにクリスマスならではの「魔法」を感じることができます。
実際に会場に足を運ぶと、観客はほぼ子供連れの家族(若干アウェーでした笑)!さらに舞台上にも子供ダンサーがたくさん登場し、まさに家族で過ごすクリスマスそのものといった感じ。
おすすめの曲
バレエ音楽「くるみ割り人形」は全部で1時間以上ありますが、チャイコフスキー自身によって「組曲」として以下の8曲が抜粋されています。
- 小序曲
- 行進曲
- 金平糖の精の踊り
- ロシアの踊り
- アラビアの踊り
- 中国の踊り
- 葦笛の踊り
- 花のワルツ
このうち3~8曲目はご覧のとおりダンス曲!
第2幕、お菓子の国で次々と踊りが展開されるわくわくするシーンを彩る曲たちです。
静かながらもワクワクがまるで抑えきれていない(笑)「小序曲」、金管のファンファーレが可愛らしい「行進曲」、チェレスタの不思議な音色にくぎ付け「金平糖の精の踊り」、思わず体がノっちゃう「ロシアの踊り」、異国情緒あふれる「アラビアの踊り」、ピッコロと弦楽ピチカートを往復するユーモラスな「中国な踊り」、ソフトバ○クのCMでもおなじみ「葦笛の踊り」と、きっと全曲お気に入りになると思います。
そしてその踊りのクライマックスの一つ、曲集中おそらく最も有名なのが終曲「花のワルツ」ですかね。重厚かつ軽快、喜びと哀しみが入り混じり、多面的な魅力がたっぷり詰まった究極のワルツです。終盤にかけてどんどんと盛り上がり、クライマックスは圧巻です!
そしてバレエ本編では、「花のワルツ」の後に登場するバレエ作品における最大の見せ場「グラン・パ・ドゥ・ドゥ」。「金平糖の精」と「王子」が共演、シーンも曲も究極のロマンチックです。
おすすめ音源
「組曲」版:有名曲を気軽につまめる
この8曲はすべて外れがなく、短い中にも際立つ魅力が詰まっている、まさに精鋭たちです。初めて聴く方々はここから入ってみても、ひじょーーに高い満足感が得られることを保証します。
全曲版:じっくり楽しみたい人向け
そして1時間半ほどの全曲バージョン。こちらはBGMとしても持ってこいですし、なにより1曲1曲の完成度に惹きこまれるばかり。
組曲には入っていない「物語のBGM」としての曲もあり、くるみ割り人形がねずみと戦うシーンもあり、さらには「花のワルツ」の後の「金平糖の精と王子のパ・ド・ドゥ」はバレエ作品における最大の見せ場!一際ロマンチックでロマンチックなクリスマスにピッタリの楽曲。
ピアノ版:お家で音を鳴らして(ソロ・2台ピアノ)
さてお気に入りの曲が見つかったところで、ピアノ経験者の方なら「自分の手で鳴らしてみたい!」と腕が鳴っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
これだけ愛されている曲ですので、ピアノ版にも編曲されているのですが、一口に「ピアノ版」といってもピアノソロや2台ピアノと様々な形が残っています。
ピアノソロ
ピアノソロ版で最も有名なのが、ミハイル・プレトニョフによる編曲版です。
こちらは抜粋された「組曲」ですが、オーケストラ用「組曲」とは若干品揃えが変わり、「花のワルツ」がない代わりに「アンダンテ・マエストーゾ(パ・ド・ドゥ)」などが入ってきます。
一方で、チャイコフスキー本人による編曲もあり、こちらは全曲録音されている貴重な音源です。
2台ピアノ
こちらは泣く子も黙る巨匠マルタ・アルゲリッチと、当時29歳のキプロス出身のピアニスト、ニコラス・エコノムとで収録された録音が有名な2台ピアノバージョン。編曲もエコノム。
2台ピアノ版は、音の役割分担がはるかに自由になりますので、低音・和声・リズムを大胆に分離できる、打楽器的な効果を再現しやすい、オーケストラの厚みや立体感を強く感じられるという点で、「くるみ割り人形」のきらびやかさや祝祭感が、よりオーケストラに近い形で表現されています。
「家庭で弾く」にはちょっと相手も見つけなきゃいけないしハードルが高いかもしれませんが、作品としてはとても貴重かつ定番になったバージョンです。
まとめ
「クリスマスに聴きたいクラシック」をお探しなら、まずは定番の「くるみ割り人形」からスタートしてみるのがおすすめです。
この作品が毎年クリスマスの時期に聴かれるのは、単に“定番”だからではありません。物語がクリスマス・イブから始まり、夢の中でも幻想的なストーリー、そして何より曲がキャッチーで聴きやすい――そうした条件がそろっているからこそ、クリスマス・クラシックの定番として愛され続けています。
忙しい年末は、最初から完璧に聴こうとしなくて大丈夫です。まずは「組曲」で有名曲をいくつかつまみ聴きして、「今年の12月はこの曲が好きだな」と思える1曲が見つかれば大成功!
- 短時間でクリスマス気分を味わいたい方:有名曲・名場面から
- ゆっくり楽しみたい方:全曲(バレエ全幕)で
- 家で実際に鳴らしたい方:ピアノ編曲・連弾で
自分なりの「くるみ割り人形」の楽しみ方を見つけて、毎年の新しい定番にしていただけると幸いです!



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