【2026.10.3】ケヴィン・チェン×広上淳一×東京交響楽団 公演感想 @東京オペラシティ コンサートホール

ケヴィン・チェン×広上淳一×東京交響楽団 2026年10月3日 東京オペラシティ コンサートホール コンサート日記
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こんにちは。いりこです。10月3日(土)東京オペラシティ コンサートホールにて行われた、ケヴィン・チェン(ピアノ)✕広上 淳一(指揮)✕東京交響楽団の公演に行ってきました!

実は筆者、この協奏曲ホ短調を生で聴くのは今回が初めて。。。ヘ短調は3回くらいあるんですが、機会が無かったのが重なり、いつしか「これぞ」というピアニストで初めてを聴きたいと思っていた1曲。それを、ショパンコンクールで大ファンになったケヴィン・チェンで聴けるとあって、ワクワクがとまりません。

公演に行かれた方とも、行かれてない方とも、この感動を共有できたら嬉しいです♪

東京オペラシティの外観
東京オペラシティ コンサートホールの「本日の公演」の掲示(2026年10月3日 東京交響楽団 ケヴィン・チェン)

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ケヴィン・チェン/広上 淳一(指揮)東京交響楽団

2025年ショパンコンクール第2位:ケヴィン・チェン(ピアノ)

2005年カナダ・エドモントン生まれ、カルガリー育ちのピアニスト。2021年ブダペスト(リスト)国際、2022年ジュネーブ国際、2023年ルービンシュタイン国際で立て続けに優勝、鳴り物入りで2025年の第19回ショパン国際ピアノコンクールに出場しました。

当時20歳だったかな?「どんな若造か、お手並み拝見」と意地悪な目線でみていた筆者でしたが(笑)、前評判に違わぬ圧巻の演奏で終始大会をけん引する姿に、気づけばすっかりファンになっていました。結果は見事、第2位入賞!

そのファイナルで弾いたのが、ピアノ協奏曲ホ短調。大会随一の超絶技巧と、若いのに無駄をそぎ落としたシンプルで深い音楽性を両立した演奏で、筆者としては十分に優勝に値するというか、年齢を考えたら彼を優勝者に選ぶべきだったんじゃないかなと、半分本気で思っています。それくらいご贔屓。

▼ファイナルの演奏の感想はこちら

▼ほかのステージの感想はこちら
【2025.10.4】第19回ショパン国際ピアノコンクール 第1ステージ2日目
【2025.10.9】第19回ショパン国際ピアノコンクール 第2ステージ1日目
【2025.10.16】第19回ショパン国際ピアノコンクール 第3ステージ3日目/結果
【2025.10.20】第19回ショパン国際ピアノコンクール ファイナル3日目/最終結果

人柄も魅力的で、Xに流れている告知動画では、日本語の発音もきれいな一面と、何度も撮り直したというおちゃめな一面もあり、愛され属性のピアニストです。

▼公式HP
https://www.kevinchenpiano.com/

広上 淳一(指揮) 東京交響楽団

広上淳一は1958年東京生まれの指揮者。1984年、26歳で第1回キリル・コンドラシン国際青年指揮者コンクールに優勝して国際的な活動を始め、2008年から2022年まで京都市交響楽団の常任指揮者を務めました。

東京交響楽団は1946年に東宝交響楽団として創立し、1951年に今の名前になりました。サントリーホール・ミューザ川崎シンフォニーホール・東京オペラシティ コンサートホールで主催公演を行い、新国立劇場のレギュラーオーケストラも務めています。2026年4月からは、ロレンツォ・ヴィオッティが第4代音楽監督に就任しました。

プログラム/チケット情報

公演情報:東京交響楽団 東京オペラシティシリーズ 第153回

2026年10月3日(土) 14:00開演 @東京オペラシティ コンサートホール(東京都)

プログラム

  • ベルリオーズ:歌劇「ベアトリスとベネディクト」から序曲
  • ショパン:ピアノ協奏曲 第1番 ホ短調 Op.11
  • ムソルグスキー(ラヴェル編):組曲「展覧会の絵」

華やかなベルリオーズの序曲で幕を開け、ショパンの協奏曲ホ短調、後半はラヴェルが色彩豊かにオーケストラに仕立てた「展覧会の絵」で締めくくる充実のプログラムです。

お目当てはやはりショパンの1番!コンクールのファイナルからおよそ1年、ケヴィン・チェンのピアノも生でどう響くのか、楽しみでなりません。

チケット

S席:7,500円
A席:6,500円
B席:4,500円
C席:3,500円

開演前の東京オペラシティ コンサートホール

ベルリオーズ:歌劇「ベアトリスとベネディクト」から序曲

ベルリオーズ最後のオペラ、シェイクスピアの喜劇「から騒ぎ」をもとにした「ベアトリスとベネディクト」の序曲。

顔を合わせれば皮肉の応酬ばかりの2人が恋に落ちるまでのお話らしく、オペラの旋律をちらりと顔見せしながら軽やかに駆け抜ける、幕開けにぴったりの1曲でした。

ショパン:ピアノ協奏曲 第1番 ホ短調 Op.11

  • 第1楽章 Allegro maestoso
  • 第2楽章 Romance: Larghetto
  • 第3楽章 Rondo: Vivace

まずはこの曲、子どもだった筆者が「チャイコフスキー1番」「ラフマニノフ2番」の次にきちんと認識した「ピアノ協奏曲」で思い出の曲。「ショパンって協奏曲とかオーケストラが出てくる曲も作ってたんだー」と思ったのをよく覚えてます。それから、ウォークマン用のスピーカーを買ってもらって、お風呂でルービンシュタインとツィメルマンを交互に聴く毎日。そんな曲をついに生で、、、オケの序奏5分間はそんな走馬灯(?)が駆け巡っていました。

さて、筆者のみならず、会場全体が待ちわびているだろうケヴィン・チェンさんの登壇!

出てきた瞬間照れ臭そうというか笑、クワイア席(ステージの後ろの席)もあったのですが、そちらにも深々と一礼。演奏前は正面だけ1回とかが普通なんですが、初めから四方八方に何度もお辞儀をする姿。それからピアノがお休みの時にノリノリでオケの音を聞いていたのも可愛らしい笑。どこをとってもみんなに愛される人柄なんだろうなというのが容易に想像ができます。

そして何より演奏が素晴らしい。コンクールはものすごく落ち着いた研究者みたいな印象でしたが、ここでは自由な解釈が見え隠れする場面もあり、全体的に舞踏感が強い。これが嬉しかったですね!もちろん透徹した眼差しを持つ若者も尊敬しますが、アグレッシブで挑戦的な若いエネルギーに勇気づけられる演奏でした。

わざとらしい仕掛けが少ない1楽章、2楽章。ゆったり目というか、テンポの揺れもなく真っ向勝負!彼のシンプルで美しい音色が堪能できます。

特に2楽章コーダ手前、天使が降りてくるようなあの下降音型のとこがいちいち魔法、、、3楽章での主題前にも下降音型出てきますね、ここがキラキラまばゆいばかり。。。

3楽章は少し速め、ここが今回意外で嬉しい発見。オケもよくついて行ったなあと思うくらい速い笑。3回目の主題だったかな?一番ピアノが難しいところでさらに加速したときは、ケヴィン君も楽しそうだし思わず笑っちゃいました。

それにしても高速パッセージも、ただグリッサンドなり指で撫でてるだけかのようなスピードと滑らかさです。

アンコール(ケヴィン・チェン)

  • ショパン(リスト編):6つのポーランドの歌 S.480 より 第2番「春」

日本の春の感覚からは遠い物悲しい歌。彼の音色にかかれば、個人的な思い出というよりはショーケース化された芸術作品となって、儚い美しさが際立ちます。

ムソルグスキー(ラヴェル編):組曲「展覧会の絵」

  • 第1プロムナード
  • 1.小人(グノーム)
  • 第2プロムナード
  • 2.古城
  • 第3プロムナード
  • 3.テュイルリーの庭(遊びの後の子どもたちの口げんか)
  • 4.ビドロ(牛車)
  • 第4プロムナード
  • 5.卵の殻をつけた雛の踊り
  • 6.ザムエル・ゴルデンベルクとシュムイル
  • 7.リモージュの市場
  • 8.カタコンベ(ローマ時代の墓)- 死せる言葉による死者への呼びかけ
  • 9.鶏の足の上に建つ小屋(バーバ・ヤガー)
  • 10.キーウ(キエフ)の大門

亡き友人ハルトマンの遺作展を歩くさまを描いたムソルグスキーのピアノ組曲を、ラヴェルがオーケストラ用に仕立てた版です。

筆者はこれまでに、トロント交響楽団のゴルチャコフ編と、グローヴナーのピアノ原曲を生で聴いてきました。今回はいちばん有名なラヴェル編。トランペットのソロで始まる冒頭のプロムナードと、オーケストラの迫力が全開になる終曲「キーウの大門」が聴きどころです。

▼これまでに聴いた「展覧会の絵」
【2024.9.25】トロント交響楽団 公演感想 @ロイ・トムソン・ホール(トロント)~ベートーヴェン「三重協奏曲」/ムソルグスキー「展覧会の絵」(ゴルチャコフ編)~
【2024.11.8】ベンジャミン・グローヴナー(ピアノ) 公演感想 @コーナー・ホール(トロント)~ブラームス「3つの間奏曲 Op.117」/ムソルグスキー「展覧会の絵」~

ケヴィン・チェンのおすすめ音源

ショパン:エチュードOp.10・ピアノ協奏曲第1番(2025年ショパンコンクール・ライブ盤)

2025年ショパンコンクールのライブ録音が、ショパン研究所のレーベルからCDになっています。第1ステージからファイナルまでの演奏から選ばれた2枚組で、第2ステージのエチュードOp.10全曲と、ファイナルのピアノ協奏曲第1番も入っています。

配信でも聴けます。Amazon Musicならここからそのまま試聴できます。

このライブ盤は、Amazon Music Unlimitedなら2枚組まるごと聴き放題。1億曲以上が聴けて、無料体験から始められます。

2026年10月20日(火)までは、新規登録なら最初の4か月が0円(プライム会員以外は3か月無料)。無料期間のあとは月額1,080円(プライム会員)/1,180円(通常)です。

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※Amazon Musicをはじめ各音楽配信サービスの料金・音質の比較はこちらの記事でまとめています。

リスト:ノルマの回想(2023年ルービンシュタイン・コンクール)

2023年のルービンシュタイン国際ピアノコンクール第1ステージの映像が、コンクール公式のYouTubeチャンネルで見られます。下の動画は、ノルマの回想の始まり(23分22秒)から再生されます。

さいごに

最後までお読みいただきありがとうございました!

書くことは同じになってしまいますが、若干21歳とは思えない落ち着きとシンプルな音楽性、それでも思わず惹きつけられる極上の音色。今回はそれに加え、コンクールでは見られなかった臨場感・躍動感も見せてくれて、ほんとに伸びしろが末恐ろしいピアニストだと思いました。これは当分目が離せないピアニストの筆頭になりました!

ケヴィン・チェンは、10月6日(火)のミューザ川崎から10月12日(月・祝)の大阪・住友生命いずみホールまで、全国5か所でソロリサイタルを開催。ショパンの12のエチュードOp.10を含むプログラムで、筆者は10月9日(金)のすみだトリフォニーホール公演にも行く予定です!

▼10月9日のリサイタルの記事はこちら

▼ケヴィン・チェンの来日公演の日程は、こちらにまとめています。
【2026年10月時点】おすすめ中のおすすめ!注目のクラシックコンサート(ケヴィン・チェン)

▼今回のプログラムを予習したり、いろんなピアニストの演奏を聴き比べたいときは、音楽サブスクがとっても便利。料金・音質・使い勝手を比較しました。

▼当ブログでは「お金と時間さえあれば漏れなく行きたい!」と思うコンサートをまとめています。

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