【2025.3.28】ロン=ティボー国際コンクール ピアノ2025 セミファイナル/結果

ピアノコンクール
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こんにちは。いりこです。

3月25日(火)から、フランス・パリでロン=ティボー国際コンクールが開催されます。

2025年は大コンクールイヤー!
こちらの記事でまとめた15のコンクールのうち7つが開催されます。そして10月には最高峰ショパン国際コンクールも控えます。

今月はすでにドイツ・ライプツィヒのバッハ国際コンクールを聴きましたが、早くも2つ目のコンクールです。

公式の情報が乏しく、分かるのは演奏順くらい、。、。予選2日目からは自由曲をアナウンスしてくれるようになりましたが、今回は自由度が高い+40分と長いプログラムなので不安 → 全曲アナウンスしてくれています。

さてセミファイナル、予選から間をあけず、1日をかけて開催されます。

注目はやっぱりラオ・ハオエリック・グオさん。LEE Hyoさんにも注目したいです。日本勢からは神原 雅治さん、永康 毅さんが進出!

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ロン=ティボー国際コンクール 概要

【公式HP】(フランス語・英語)https://www.long-thibaud.org/en/
【公式YouTube】https://www.youtube.com/@fondationlong-thibaud43

1943年にピアニストのマルグリット・ロンとヴァイオリニストのジャック・ティボーによって創設され、世界中の若手音楽家にとって重要な登竜門となっています。ピアノ部門とヴァイオリン部門を抱えており、当初は3年ごとに同時開催だったようですが、開催頻度は2年ごとになったり、両部門が別年開催になったりしています。

優勝者には第1回フランソワをはじめ、チッコリーニ、ロジェ、ブーニン、入賞者にもアレクセーエフ、コラール、ラプラント、海老 彰子、エル=バシャ、シャマユとなかなか豪華なお名前が並んでいます。2019年には三浦謙司さん、2022年には亀井聖矢さんが優勝して話題になりました。

  • 概要
    開催地:パリ(フランス)
    開催間隔:2~4年に1度(前回:2022年、次回:2025年)
    歴史:第1回1943年
  • 主な優勝者・入賞者
    優勝者:サンソン・フランソワ(1943)、アルド・チッコリーニ(1949)、パスカル・ロジェ(1971)、スタニスラフ・ブーニン(1983)、三浦 謙司(2019)、亀井 聖矢(2022)

    入賞者:ドミトリー・アレクセーエフ(1969年第2位)、ジャン=フィリップ・コラール(1969年第5位)、アンドレ・ラプラント(1973年第3位)、海老 彰子(1975年第2位)、アブデル・ラーマン・エル=バシャ(1975年第6位)、ベルトラン・シャマユ(2001年第4位)

・・・

河合楽器がスポンサーで「Shigeru Kawai」が採用されています。ピアニストを引退していたプレトニョフが、このピアノをきっかけに6年ぶりに復帰した話が有名です。

セミファイナルからは、カワイとスタインウェイの2つのピアノから選択するようになりました。

スケジュール

予選(32名):2025年3月25日(火)~ 3月27日(木)

セミファイナル(10名):
2025年3月28日(金)10:00(日本時間18:00)、15:00(日本時間23:00)

ファイナル(5名):2025年3月30日(日)

プログラム

セミファイナル(10名)

  • A 40 minute program of your choice
    /40分の自由プログラム
  • Set work : Chopin – Étude Op. 10 n° 2  or  Étude Op. 25 n° 6
    /課題曲:ショパン エチュード Op.10-2 または Op.25-6

難曲だらけのショパンの練習曲集の中でも、1,2を争う難曲2曲。そのうちどちらかを演奏しなければなりません。それ以外は自由なプログラム。

3月28日(金)10:00(日本時間18:00)

KAMBARA Masaharu (Japan, 21 ans) ファイナル進出 ※第1ラウンド[3.25]
ショパン:前奏曲 嬰ハ短調 Op.45
ブラームス:4つのバラード Op.10
ショパン:練習曲 イ短調 Op.10-2
バルトーク:ピアノソナタ Sz.80
(ピアノ:カワイ)

予選同様安定していてうまくまとめていました。このラウンド唯一の指定であるショパンのエチュード、少しヒヤヒヤでしたが、ショパンコンクール本大会でも割と難しそうに弾いてる人が多いし、今大会のレベルからするといい方なのかも、後ろ聴いてみないと。
ショパンの前奏曲・ブラームスからバルトークまで、表現の幅は広かったです。

RAO Hao (China, 20 ans) ※第1ラウンド[3.26]
シマノフスキ:メトープ Op.29 より 1.セイレーンの島/3.ナウシカア
ショパン:12の練習曲 Op.25
(ピアノ:スタインウェイ)

シマノフスキ、初期の変奏曲はツィメルマンやブレハッチの演奏で聴く機会があり、まだロマン派的でとっつきやすいですが、この「メトープ」は勉強しがいがありそうです。浜松国際で優勝した鈴木さんが1次予選3次予選で2回も取り上げていたのが印象的でした。
ショパンのエチュードを通して聴くのは久々だな!それから2021年大会を思い出しました。若くエネルギーに溢れながら、フレーズの1つ1つにニュアンスを持たせていくような演奏。鬼門のOp.25-6も鮮やか。

GUO Eric (Canada, 22 ans) ファイナル進出 ※第1ラウンド[3.27]
ショパン:練習曲 変イ長調 Op.25-1
ショパン:幻想ポロネーズ 変イ長調 Op.61
ショパン:練習曲 イ短調 Op.10-2
ベートーヴェン:ピアノソナタ第32番 ハ短調 Op.111
(ピアノ:スタインウェイ)

注目ピアニストが続きます。そしてOp25-1が続きましたが、録音・使用ピアノが全く同じでもこんなに音色が変わります。なんと滑らかで艶やかなエオリアンハープ。。。この曲に関してはこういう演奏が好みです。
幻想ポロネーズにベトソナ32番と、作曲者最晩年の傑作を2つと重量級でした。エチュードだけはどうも浮いちゃう気がしますが、まあ、そんなもん。

NAGAYASU Takeshi (Japan, 26 ans) ※第1ラウンド[3.26]
スカルラッティ:ソナタ イ長調 K.208
スカルラッティ:ソナタ ニ長調 K.29
ブーランジェ:ピアノのための3つの小品
バルトーク:ピアノソナタ Sz.80
ショパン:練習曲 嬰ト短調 Op.25-6
スクリャービン:ピアノソナタ第5番 Op.53
(ピアノ:スタインウェイ)

これまた組み合わせましたね。
スカルラッティから見事にピアノを乗りこなしていました。

3月28日(金)15:00(日本時間23:00)

LEE Hyo (South Korea, 17 ans) ファイナル進出 ※第1ラウンド[3.27]
チャイコフスキー/プレトニョフ編:組曲「くるみ割り人形」
チャイコフスキー/LEE Hyo 編:「くるみ割り人形」より パ・ド・ドゥ
ショパン:練習曲 嬰ト短調 Op.25-6
アルカン:ピアノ独奏のための交響曲 Op.39-4〜7
(ピアノ:スタインウェイ)

まず手の込んだプログラム。勘違いしていなければ、パ・ド・ドゥは演奏者LEE Hyoの編曲。そして超絶技巧で知られるアルカン、ピアノ1台でオーケストラの響きを再現しようというピアノソロのための交響曲。
そういうプロデュース能力的にもおもしろいプログラムでしたし、演奏自体もスケールの大きい曲に負けない豊かな演奏でした。17歳の所業とは思えません・・・

MA Tiankun (China, 17 ans) ファイナル進出 ※第1ラウンド[3.26]
ショパン:練習曲 嬰ト短調 Op.25-6
ショパン:24の前奏曲 Op.28
(ピアノ:スタインウェイ)

一転してとてもシンプルなプログラム、よくショパンの前奏曲集を持ってきましたね。。。まずその度胸がすごい。
聴きやすいけれど、派手ではない。小品が並ぶので、それらを1つにまとめる構成力や説得力、何より40分もの間聴き手を引き付ける求心力が必要。
リターンに対しリスクが大きい曲集のような気もしています。それを17歳で見事にやってのけました・・・
予選ではそこまで印象に残らなかったのですが、末恐ろしいピアニストです。

KIM Saehyun (South Korea, 17 ans) ファイナル進出 ※第1ラウンド[3.27]
モーツァルト:ピアノソナタ第3番 変ロ長調 K.281
ショパン:12の練習曲 Op.25
(ピアノ:スタインウェイ)

よかったと思いますが、前二人の印象が強すぎました。練習曲Op.25全曲も2人目、悪くなかったですが、RAO Haoと比べちゃうとなあという感じ。

KURBET Andrey (Armenia, 22 ans) ※第1ラウンド[3.26]
ラヴェル:夜のガスパール
ショパン:練習曲 嬰ト短調 Op.25-6
リスト:超絶技巧練習曲 第5番「鬼火」
リスト:メフィスト・ワルツ 第1番
(ピアノ:スタインウェイ)

この方は「下から数えた方が早い」と思ったことをはっきり覚えています。
そしてこのラウンドでも、どの曲も「まだ早い」、弾けてない。「オンディーヌ」なんて大好きな曲なので、コンクールで聴くと基本的にストレスがたまるんですが、この曲には「超絶技巧」の先にある「幻想、不穏、妖美」の世界に連れて行ってほしいんですよ!しかもよりよって、各作曲家の一番難しい曲を持ってきたようなプログラム。全部完璧だったとして面白みに欠けます、発表会じゃないんだから。セミファイナルに来る枠をこの方に割り振った意味が本当によくわかりません。

WANG Ryan (Canada, 17 ans) ※第1ラウンド[3.27]
ショパン:24の前奏曲 より Op.28-13〜24
ショパン:練習曲 嬰ト短調 Op.25-6
リスト:ドン・ジョヴァンニの回想 S.418
(ピアノ:スタインウェイ)

愚痴ついでに、この方もとにかく走る走るで指が頭に追いついてない感じです。この2枠は謎が深まります。

CHOI Hyounglok (South Korea, 31 ans) ※第1ラウンド[3.27]
リゲティ:練習曲 第1巻 第5曲《虹》
ショパン:練習曲 イ短調 Op.10-2
ラフマニノフ:ピアノソナタ第1番 ニ短調 Op.28
(ピアノ:スタインウェイ)

セミファイナルまとめ

セミファイナルお疲れさまでしたm(_ _)m

ラオ・ハオエリック・グオさんは安定していたのはもちろん、LEE Hyoさん、MA Tiankunの17歳コンビも圧巻でした!日本勢神原 雅治さん、永康 毅さんも十分にファイナル圏内だったと思います!

ところで、カワイを演奏したのは最初の神原さんだけでしたね。。。

結果発表~セミファイナル~

ファイナル進出者(5名)
KAMBARA Masaharu (Japan, 21 ans)
GUO Eric (Canada, 22 ans)
KIM Saehyun (South Korea, 17 ans)
LEE Hyo (South Korea, 17 ans)
MA Tiankun (China, 17 ans)

なんとファイナルに17歳が3人残りました。KIM SaehyunMA Tiankunは発表時会場に来ず寝ていたそうで、「17歳だもん眠いよね」と子ども扱い、笑。(来ないというのもすごいけど。。。)

そうですか、、、ハオ・ラオさんは進出ならずです。独特ではあったけども十分に素晴らしいエチュード集だったと思いましたけどね。それ以外は順当といったところでしょうか。

神原 雅治は無事にファイナル進出です!協奏曲は「ブラームス1番」となっています。結構堅実なイメージでしたので、この激情のブラームスをどう演奏するのか楽しみです。

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