【2026.4.29】第18回ルービンシュタイン国際ピアノコンクール 第1ステージ2日目(Day 2)

2026年第18回ルービンシュタイン国際ピアノコンクール 第1ステージ初日 4月28日 出場者・プログラム・演奏速報 / Rubinstein 2026 Stage I Day 1 ARIMS Kronberg ピアノコンクール
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こんにちは。いりこです。

2025年の大コンクールイヤーが落ち着いたところ、いよいよ2026年のコンクールシーズンは第18回アルトゥール・ルービンシュタイン国際ピアノコンクールから幕を開けます!

親の顔より見たといっても過言でないくらい、筆者が子どものころから聴いて育った大ピアニストの名を冠したコンクール。3年に1度、テルアビブで開催され、過去にはダニール・トリフォノフケヴィン・チェンなど、世界を席巻するピアニストたちが優勝しています。

2026年大会は会場が二拠点(ドイツ・クロンベルク/イスラエル・テルアビブ)での開催。日本からは八木 大輔さんが出場し、当ブログでもお馴染みの注目ピアニストたちもエントリーしています。

2日目となる本日。個人的には今大会イチ注目のYUDIN Dmitry、それから常連組のBILY RobertLYNOV PhilippHAJE Simonにも注目です。

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ルービンシュタイン国際ピアノコンクール|概要・ライブ配信・公式情報

【公式HP】https://arims.org.il/
【公式YouTube】https://www.youtube.com/@arthurrubinstein
※YouTubeライブで視聴可能

20世紀を代表する巨匠ピアニストアルトゥール・ルービンシュタインの名を冠し、1974年にテルアビブで始まったコンクール。第1回・第2回はルービンシュタイン本人が審査委員長を務めました。

コンクールの大きな特徴は、ファイナルで室内楽(ピアノ三重奏)・古典派協奏曲・グランド協奏曲の3種類を演奏すること。ソロの技巧だけでなく、アンサンブル能力・スタイルの幅広さが問われる、非常に総合力の問われる大会です。

  • 概要
    開催地:クロンベルク(ドイツ)/テルアビブ(イスラエル) ※2026年は二拠点開催
    開催間隔:3年に1度(前回:2023年3〜4月、次回:2026年。第1・第2ステージは4〜5月、ファイナルは9月)
    歴史:第1回1974年
  • 主な優勝者・入賞者
    優勝者:エマニュエル・アックス(1974)、ゲルハルト・オピッツ(1977)、ジェフリー・ケーヘン(1983)、キリル・ゲルシュタイン(2001)、アレクサンダー・ガヴリリュク(2005)、ダニール・トリフォノフ(2011)、シモン・ネーリング(2017)、ファン・ペレス・フロリスタン(2021)、ケヴィン・チェン(2023)

    入賞者:寺田悦子(1977年第3位)、イゴール・レヴィット(2005年第2位)、イリヤ・ラシュコフスキー(2011年第3位)、チョ・ソンジン(2014年第3位)、桑原 志織(2021年第2位)、黒木 雪音(2023年第3位)

    ショパンコンクールで活躍したトリフォノフケヴィン・チェンをはじめ錚々たる面々を輩出!直近では桑原志織黒木雪音など日本人ピアニストの活躍も光ります。
  • 審査員(2026年)
    アリエ・ヴァルディ(審査員長)/マルタ・アルゲリッチダニエル・バレンボイムイェフィム・ブロンフマン/海老 彰子/タイシール・エリアス/イアン・ファウンテン(1989年優勝)/パヴェル・ギリロフ/ヨヘヴェド・カプリンスキー/エラ・ミルク=シェリフ/ピョートル・パレチニ/シン・スジョン

    アルゲリッチバレンボイムブロンフマンと、こちらもなかなかな豪華な面々!ショパンコンクールでお馴染みの海老さんパレチニのお名前も。

スケジュール

第1ステージ(40名/ドイツ・クロンベルク):2026年4月28日(火)~ 5月1日(金)
4月28日(火)11:00(日本時間18:00)、15:00(日本時間22:00)、19:00(日本時間 翌2:00)
4月29日(水)10:30(日本時間17:30)、15:00(日本時間22:00)、19:00(日本時間 翌2:00)
4月30日(木)10:30(日本時間17:30)、15:00(日本時間22:00)、19:00(日本時間 翌2:00)
5月1日(金)10:30(日本時間17:30)、15:00(日本時間22:00)、19:00(日本時間 翌2:00)

第2ステージ(16名/ドイツ):2026年5月2日(土)~ 5月4日(月)

ファイナル(6名/イスラエル):2026年9月3日(木)~ 9月8日(火)

第1・第2ステージから4か月空けてファイナルという、例年以上に長期にわたる構成。2拠点を移動しての開催ともあり、体力・集中力ともに問われる大会となります。

レパートリー

公式:Rules & Repertoire

第1ステージ(40名)

Recital. Duration of performance: 35-40 minutes.
/リサイタル形式。演奏時間:35~40分。

The Competitor may choose the repertoire and decide the playing order of the recital program in Stages I and II, but must include, either in Stage I and/or in Stage II, each of the following:
/第1ステージおよび第2ステージのリサイタル・プログラムにおいて、演奏曲目、また演奏順も自由に選択することができる。ただし、第1ステージおよび/または第2ステージのいずれかにおいて、以下の各項目を必ず含めること。(第1ステージと第2ステージを通算して、以下の条件を満たせばよい):

  • A CLASSICAL work/古典派の作品1曲
  • A ROMANTIC work/ロマン派の作品1曲
  • One mandatory piece to be chosen from a list of three pieces written by Jewish composers from the Holocaust period. The list will be disclosed by 15 January 2026. Duration of the pieces: 10 minutes.
    ホロコースト期のユダヤ系作曲家による課題曲1曲(事務局が示す3曲のリストから選択。演奏時間:約10分)

4月29日(水)10:30(日本時間17:30)

▼全体版(公式ライブ配信)

HAJE Simon (Born: 2005, Germany) 第2ステージ進出
Berio: Brin
/ベリオ:ブリン
Liszt: Après une Lecture de Dante. Fantasia quasi Sonata (from Années de pèlerinage II)
/リスト:ダンテを読んで – ソナタ風幻想曲(巡礼の年 第2年 より)
Haydn: Sonata in G Major, Hob. XVI:6
/ハイドン:ピアノソナタ ト長調 Hob.XVI:6
Bartók: Out of Doors, Sz. 81
/バルトーク:戸外にて Sz.81

2日目1人目、注目のひとりでしたがよかったですね!リストが(期待の高さと比べると)やや心許ない気もしましたが、ハイドンが良すぎましたね。バルトークもかっこよかったです。

LI Ying (Born: 1997, China)
Beethoven: Sonata No. 28 in A Major, Op. 101
/ベートーヴェン:ピアノソナタ 第28番 イ長調 Op.101
Liszt: Concert Paraphrase on Verdi’s “Rigoletto”, S. 434
/リスト:ヴェルディの「リゴレット」による演奏会用パラフレーズ S.434
Ravel: La Valse
/ラヴェル:ラ・ヴァルス

とてもよく弾けていたと思いますが、豪華・大曲を並べたにしてはややアップアップというか精一杯な印象もありました。

SHIN Young-Ho (Born: 2007, South Korea)
Haydn: Variations in F Minor, Hob. XVII:6
/ハイドン:変奏曲 ヘ短調 Hob.XVII:6
Debussy: Two Preludes from Book I
“Les sons et les parfums tournent dans l’air du soir” (No. 4)
“Les collines d’Anacapri’ (No. 5)
/ドビュッシー:前奏曲集 第1巻 より
第4番「音と香りは夕暮れの大気に漂う」
第5番「アナカプリの丘」
Rachmaninov: Sonata No. 2 in B-flat Minor (2nd Version – 1931), Op. 36
/ラフマニノフ:ピアノソナタ 第2番 変ロ短調 Op.36 (1931年改訂版)

堅実なハイドンから、ドビュッシー、ラフマニノフと広がりがよかったですね!録音のせいか、ラフマニノフはもう少しスケール感がほしい気もしましたが、技術がとても堅い印象です。

CHAMOT Dominic (Born: 1995, Germany)
Beethoven: Sonata No. 17 in D Minor, Op. 31 No. 2 (The Tempest)
/ベートーヴェン:ピアノソナタ 第17番 ニ短調 Op.31-2 「テンペスト」
Ravel: La Valse
/ラヴェル:ラ・ヴァルス

久々に聴いた「テンペスト」、1楽章はすこし緊張が見えた気もしましたが、淡々と緊迫感が上がっていく3楽章は面白い曲ですよね。ラ・ヴァルスは二人目でしたが、この方のほうがなんとなく緊迫感もあって聴き応えがありました。

4月29日(水)15:00(日本時間22:00)

▼全体版(公式ライブ配信)

BILY Robert (Born: 1997, Czech Republic)
Boulez: 12 Notations
/ブーレーズ:12のノタシオン
Chopin: Mazurkas, Op. 24
/ショパン:マズルカ Op.24
Erwin Schulhoff: 5 Études de Jazz
/エルヴィン・シュルホフ:5つのジャズ練習曲

さて注目のコンテスタントのひとり。そうそう、これまでも近現代曲を多めに扱うピアニストでした。特にアナウンスがなかった気もしますが、シュルホフもホロコースト期の作曲家のようですね。間に挟まれたマズルカまで浮遊感強めに聴こえてくる、独特な音楽を持ったピアニストです。

LYNOV Philipp (Born: 1999, Russia) 第2ステージ進出
Beethoven: Sonata No. 24 in F-sharp Major, Op. 78
/ベートーヴェン:ピアノソナタ 第24番 嬰ヘ長調 Op.78 「テレーゼ」
Schumann: Sonata No. 1 in F-sharp Minor, Op. 11
/シューマン:ピアノソナタ 第1番 嬰ヘ短調 Op.11

注目のピアニストが続きましたね。やや尖鋭なタッチのBilyさんと打って変わって古典〜ロマン派のピアノソナタ2曲、落ち着いた音色はやはり実力者だなという感じ。それにしてもシューマンのピアノ曲はついていくのが大変・・・

YE Fangzhou (Born: 2000, China)
Janáček: Sonata “1.X.1905”
/ヤナーチェク:ピアノソナタ 「1905年10月1日街頭にて」
Janáček: “V pláči” (In Tears), from “On an Overgrown Path”, Book I
/ヤナーチェク:草陰の小径にて 第1集 より 「涙ながらに」
Medtner: Sonata Tragica, from Forgotten Melodies II, Op. 39, No. 5
/メトネル:悲劇的ソナタ(忘れられた調べ 第2集 第5番) Op.39
Janáček: “Dobrou noc!” (Good Night!), from “On an Overgrown Path”, Book I
/ヤナーチェク:草陰の小径にて 第1集 より 「おやすみなさい」
Scriabin: Sonata No. 5 in F-sharp Major, Op. 53
/スクリャービン:ピアノソナタ 第5番 嬰ヘ長調 Op.53

あまり聴き慣れてないはずのスクリャービンが1番馴染みがある笑、珍しい曲が並んだプログラム。ヤナーチェクはチェコの作曲家、なんでしょう、すぐに分かる東欧の郷愁の感じ。もっといろんな曲を聴いてみたいですね。

4月29日(水)19:00(日本時間 翌2:00)

▼全体版(公式ライブ配信)

LIFSHITZ Lior (Born: 2004, Israel)
A. Berg: Sonata in B Minor, Op. 1
/A.ベルク:ピアノソナタ ロ短調 Op.1
Haydn: Sonata in B Minor, Hob. XVI:32
/ハイドン:ピアノソナタ ロ短調 Hob.XVI:32
Liszt: Mephisto Waltz No. 1
/リスト:メフィスト・ワルツ 第1番

最後のメフィスト・ワルツも軽々と鮮やかでしたが、ハイドンでこんなに切れ味が鋭いのもなかなかないですね。もっと聴いてみたいです。

KLYETSUN Máximo (Born: 2006, Portugal) 第2ステージ進出
Mischa Hillesum: 2 Préludes Op. 1 (1940)
/ミシャ・ヒレスム:2つの前奏曲 Op.1 (1940年)
Rachmaninov: Variations on a Theme by Corelli, Op. 42
/ラフマニノフ:コレッリの主題による変奏曲 Op.42
Liszt: Hungarian Rhapsody No. 6 in D-flat Major, S. 244
/リスト:ハンガリー狂詩曲 第6番 変ニ長調 S.244

先ほどのピアニストも若く見えたですが、この方も若い。アナウンスがあったホロコースト期の作品からヒレスムの前奏曲、これがなんとも美しい。2曲目も勝利に向かって盛り上がっていく印象的な2曲でした。それから重量級ラフマニノフとリスト、これが圧巻!若いエネルギーと相まって凄まじい音が鳴ってました。案外ホロコースト期をこの第1ステージで扱うピアニストがいない中での差別化といった戦略と、演奏そのものでアピールになったのではないでしょうか。「こんなに観客いたんだ」と思うほど一番の拍手でした。

YUDIN Dmitry (Born: 2001, Russia) 第2ステージ進出
Beethoven: Sonata No. 30 in E Major, Op. 109
/ベートーヴェン:ピアノソナタ 第30番 ホ長調 Op.109
Roger Sessions: From My Diary (1937-1940)
/ロジャー・セッションズ:私の日記から(1937-1940年)
Scriabin: Sonata No. 5 in F-sharp Major, Op. 53
/スクリャービン:ピアノソナタ 第5番 嬰ヘ長調 Op.53

さて個人的に一番注目していたピアニスト2024年ゲザ・アンダ国際第2位だったユディンさん。ベートーヴェン最晩年のソナタ、典雅な1楽章・3楽章序盤の音色から、劇的な3楽章の変奏からスクリャービンまで、広がりとスピード感がある音色は健在!また聴けてうれしい!これは今大会ももっと演奏が聴けるのが楽しみです。

第1ステージ2日目まとめ

注目の一人だったHAJE Simonさんから始まり、最後は一番注目のYUDIN Dmitryさんまで、見どころ満載で忙しい2日目になりました。このお二人は堅かったですね!もっと聴きたいです。

それから始めて聴いたKLYETSUN Maximoさんは圧巻!古典派を弾いていないのでそこも聴いてみたいところ。同じく若いLIFSHITZ Liorさんも印象的、SHIN Young HoBILY RobertLYNOV Philippさんあたりも通過してよさそう。

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