こんにちは。いりこです。
2025年の大コンクールイヤーが落ち着いたところ、いよいよ2026年のコンクールシーズンは第18回アルトゥール・ルービンシュタイン国際ピアノコンクールから幕を開けています!
第2ステージ最終日!大注目のLI Tianyou、さらにSUN Youl、LI Luwangziが登場。演奏終了後、9月のテルアビブでのファイナルに進む6名が発表されます。
ルービンシュタイン国際ピアノコンクール|概要・ライブ配信・公式情報
【公式HP】https://arims.org.il/
【公式YouTube】https://www.youtube.com/@arthurrubinstein
※YouTubeライブで視聴可能
20世紀を代表する巨匠ピアニストアルトゥール・ルービンシュタインの名を冠し、1974年にテルアビブで始まったコンクール。第1回・第2回はルービンシュタイン本人が審査委員長を務めました。
コンクールの大きな特徴は、ファイナルで室内楽(ピアノ三重奏)・古典派協奏曲・グランド協奏曲の3種類を演奏すること。ソロの技巧だけでなく、アンサンブル能力・スタイルの幅広さが問われる、非常に総合力の問われる大会です。
- 概要
開催地:クロンベルク(ドイツ)/テルアビブ(イスラエル) ※2026年は二拠点開催
開催間隔:3年に1度(前回:2023年3〜4月、次回:2026年。第1・第2ステージは4〜5月、ファイナルは9月)
歴史:第1回1974年
- 主な優勝者・入賞者
優勝者:エマニュエル・アックス(1974)、ゲルハルト・オピッツ(1977)、ジェフリー・ケーヘン(1983)、キリル・ゲルシュタイン(2001)、アレクサンダー・ガヴリリュク(2005)、ダニール・トリフォノフ(2011)、シモン・ネーリング(2017)、ファン・ペレス・フロリスタン(2021)、ケヴィン・チェン(2023)
入賞者:寺田悦子(1977年第3位)、イゴール・レヴィット(2005年第2位)、イリヤ・ラシュコフスキー(2011年第3位)、チョ・ソンジン(2014年第3位)、桑原 志織(2021年第2位)、黒木 雪音(2023年第3位)
ショパンコンクールで活躍したトリフォノフ、ケヴィン・チェンをはじめ錚々たる面々を輩出!直近では桑原志織や黒木雪音など日本人ピアニストの活躍も光ります。
- 審査員(2026年)
アリエ・ヴァルディ(審査員長)/マルタ・アルゲリッチ/ダニエル・バレンボイム/イェフィム・ブロンフマン/海老 彰子/タイシール・エリアス/イアン・ファウンテン(1989年優勝)/パヴェル・ギリロフ/ヨヘヴェド・カプリンスキー/エラ・ミルク=シェリフ/ピョートル・パレチニ/シン・スジョン
アルゲリッチにバレンボイム、ブロンフマンと、こちらもなかなかな豪華な面々!ショパンコンクールでお馴染みの海老さん、パレチニのお名前も。
スケジュール
第1ステージ(40名/ドイツ・クロンベルク):2026年4月28日(火)~ 5月1日(金)
第2ステージ(16名/ドイツ):2026年5月2日(土)~ 5月4日(月)5月2日(土)11:00(日本時間18:00)、15:00(日本時間22:00)、19:00(日本時間 翌2:00)5月3日(日)11:00(日本時間18:00)、15:00(日本時間22:00)、19:00(日本時間 翌2:00)
5月4日(月)11:00(日本時間18:00)、15:00(日本時間22:00)
ファイナル(6名/イスラエル):2026年9月3日(木)~ 9月8日(火)
第1・第2ステージから4か月空けてファイナルという、例年以上に長期にわたる構成。2拠点を移動しての開催ともあり、体力・集中力ともに問われる大会となります。
レパートリー
第2ステージ(16名)
Recital. Duration of performance: 50-60 minutes.
/リサイタル形式。演奏時間:50〜60分。
The Competitor may choose the repertoire and decide the playing order of the recital program in Stages I and II, but must include, either in Stage I and/or in Stage II, each of the following:
/第1ステージおよび第2ステージのリサイタル・プログラムにおいて、演奏曲目、また演奏順も自由に選択することができる。ただし、第1ステージおよび/または第2ステージのいずれかにおいて、以下の各項目を必ず含めること。(第1ステージと第2ステージを通算して、以下の条件を満たせばよい):
- A CLASSICAL work/古典派の作品1曲
- A ROMANTIC work/ロマン派の作品1曲
- One mandatory piece to be chosen from a list of three pieces written by Jewish composers from the Holocaust period. The list will be disclosed by 15 January 2026. Duration of the pieces: 10 minutes.
/ホロコースト期のユダヤ系作曲家による課題曲1曲(事務局が示す3曲のリストから選択。演奏時間:約10分)
5月4日(月)11:00(日本時間18:00)
LI Tianyou (Born: 2004, China) ※第1ステージ
Lully: Suite de Pièces
/リュリ:組曲
Beethoven: Sonata No. 23 in F Minor, Op. 57 (“Appassionata”)
/ベートーヴェン:ピアノソナタ 第23番 ヘ短調 Op.57 「熱情」
Franz Weisz: Suite for Piano, Op. 2 (1922)
/フランツ・ヴァイス:ピアノのための組曲 Op.2(1922)
Stravinsky: Trois mouvements de Pétrouchka
/ストラヴィンスキー:ペトルーシュカからの3楽章
さてさて、相変わらずの安定感ですが、バロックのリュリから、熱情やペトルーリュカなどの難曲に至っても、上品さを保った演奏が今大会でもピカイチ!それはつまり安定感がずば抜けているということかもしれません。拍手が全然鳴り終わってないのに戻らずに立ち去ろうとして、スタッフの人に「これこれ」と止められていたのも、謙虚そうなお人柄が見えてほっこりでした笑。
SUN Youl (Born: 2000, South Korea) ※第1ステージ
Liszt: 12 Études d’exécution transcendante, S.139
/リスト:超絶技巧練習曲集 S.139
第1ステージはクレメンティなりアルカンでそれなりに印象に残っていたのですが、わざわざこの技巧的な曲集を持ってきたわりには、はらはらする場面が多かったように思います。最難関の「鬼火」は案外よかったのので、地力はあるというか、細かい音の処理のほうが得意な面もあるのかもしれません。
5月4日(月)15:00(日本時間22:00)
LI Luwangzi (Born: 2007, China) ※第1ステージ
Clementi: Sonata in F-sharp Minor Op. 25, No. 5
/クレメンティ:ピアノソナタ 嬰ヘ短調 Op.25-5
Brahms: Sonata No. 2 in F-sharp Minor, Op. 2
/ブラームス:ピアノソナタ 第2番 嬰ヘ短調 Op.2
Franz Weisz: Suite for Piano, Op. 2 (1922)
/フランツ・ヴァイス:ピアノのための組曲 Op.2(1922)
Bartók: Sonata (1926), Sz. 80
/バルトーク:ピアノソナタ Sz.80(1926)
こんなにクレメンティのソナタを聴いたのは初めて!笑、子供時代にソナチネアルバムで目にした作曲家なので、こんなにすてきな曲を書いてるんだと嬉しい発見です。それにしても3楽章の重音の応酬は鬼ですね笑。大きなソナタ2つも劇的でよかったです。
ブラームスの後に、がっつり調律というか修理というか、「鍵盤ってそんな簡単に取り外せるんだ」という貴重な光景でした。
PARK Jinhyung (Born: 1996, South Korea) ファイナル進出 ※第1ステージ
Erwin Schulhoff: Sonata No. 1 (1940)
/エルヴィン・シュルホフ:ピアノソナタ 第1番(1940)
Franck: Prelude, Choral and Fugue
/フランク:プレリュード、コラールとフーガ
Schumann: Fantasiestücke, Op. 12
/シューマン:幻想小曲集 Op.12
(アンコール)
シューマン:子供の情景 第7曲 「トロイメライ」Op.15-7
演奏順はフランク→シュルホフ→シューマン。なかなか本格的なプログラムを裏切らないがっちりした演奏でしたね!フランクはコンクールで聴くようになりましたが、古典の源流をしっかり汲んで、かつオルガン奏者の見る世界なのか重厚な響きでかなりかっこいい曲ですね。最後には希望に満ちた喜びに溢れる大曲です。そしてシューマンらしい曲集、7曲目は有名かな?よく耳にする気がする。アンコールまでシューマンの「トロイメライ」!ドイツでのコンクール全体の締めにもなる素晴らしい演奏でした。
第2ステージまとめ
16名から一気に6名まで絞られる狭き門です。
1日目:いやはや、初日からこれ以上ないくらいレベルが高くて楽しめた1日でした!
KORCHAGIN Stanislavはぜひもので通ってほしいですね!第1ステージからの期待度を裏切らない最も安定していたピアニストだったと思います。個人的にはHAJE Simonも堅い!さらにはNEBIERIDZE Sandroも、ここらへんまでは両ステージとおして高いレベルで安定していたかなという印象です。LYNOV Philippもこのあたりの印象。
2日目:今日は何と言っても大本命YUDIN Dmitryさんが圧巻で、単純に演奏を楽しめました!体が大きいのか、椅子が高すぎるのか(笑)わかりませんが弾いてる姿がなんだかアンバランスで可愛らしい。その躯体からは想像できないほどの粒の揃った細かい音達。アンサンブルも聴きたいし、古典派の協奏曲なんかが個人的には楽しみです。それから最後のFEDIURKO Romanさんが少し優勢かなあくらいで、LI Xiaoxuan、FEINBERG Itamarさんあたりもよさそうでした。あとはKHANDOHI Uladzislauさんもかな。
3日目:4名だけの登場でしたが、LI Tianyou、PARK Jinhyungさんは前ステージから引き続いて素晴らしい安定感でした。
結果~第2ステージ~
ファイナル進出者(6名)[演奏日]
1. FEDIURKO Roman (Born: 2004, Ukraine) [5.3]
2. KHANDOHI Uladzislau (Born: 2001, Belarus) [5.3]
3. KORCHAGIN Stanislav (Born: 1993, Russia) [5.2]
4. LYNOV Philipp (Born: 1999, Russia) [5.2]
5. PARK Jinhyung (Born: 1996, South Korea) [5.4]
6. YUDIN Dmitry (Born: 2001, Russia) [5.3]
16名から一気に6名という狭き門を通過したのは上記6名となりました!
大本命だったYUDIN Dmitry [5.3]さんのお名前があって一安心。KORCHAGIN Stanislav [5.2]さんもまた聴けます。
各コンクールの常連ながらあまりファイナルでお見かけしなかったLYNOV Philipp [5.2]さんの通過は個人的にアツいです。FEDIURKO Roman [5.3]さん、PARK Jinhyung [5.4]さんも納得の選出。
逆にびっくりしたのがLI Tianyou [5.4]さん、、、ショパンコンクール以上に今大会ではトップ軍団にいたと思っていたのですが、、、まあ他のファイナリストも全員よかったですし、KHANDOHI Uladzislauさんよりはどうかなと思いますが、、、残念。。。
NEBIERIDZE Sandro [5.2]さんも良かったですけどね、HAJE Simon [5.2]さんも。KLYETSUN Máximo [5.2]さんは第1ステージが良かっただけに、またどこかでお聴きしたい。





コメント