HIVと共に生きるー治療編

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こんにちは。いりこです。

突然ですが、みなさんは不治の病に罹ったことはありますか?

私は、HIVという、現代医療では完治しないウイルスに感染しています。

私はこれまで大病・大怪我を経験せずに過ごしてきましたので、今回はいい人生経験になりました。
感染が分かってから、体調と、自分の気持ちもかなり落ち着いており、せっかくなので体験したことを書いてみたいと思います。

今回は私の体験をもとに、治療と医療費について書いてみます。

治療・薬について

HIV感染症は「死の病」ではないことはお話ししたとおりですが、現代の医療では完治はほぼ不可能です。70年ほど服薬を続ければ、ウイルスを完全に抑えることができると推定されているそうですが、それでも基本的には一生付き合っていく覚悟が必要となります。

治療には選択肢があるようですが、私は一日一回一錠を服用しています。治療法の進歩は目覚ましく、おかげで薬や服用の管理は簡単で、1週間程度の外出や、海外滞在にも、今のところ大きな支障はありません。

いったん体調が落ち着けば、副作用はありません。また食事と関係なく服用することができます。服薬の難易度でいえば、毎日欠かさず飲むサプリメントくらいのものです。

約40年前には1年以内に死ぬ病気、
約30年前は飲み方も飲む時間も異なる二十の薬を毎日服用する時代、
しかも強い副作用により生活スタイルの変更を余儀なくされる時代、
副作用の少ない薬を一日一回一錠で済むようになったのは約10年前のことだそうです。

生まれる時代が少し違ったら、と想像すると、先人たちには感謝の念に堪えません。

医療費について

制度については別に詳しく書く予定ですが、私の場合、医療費負担は月1万円です。

もとの薬の値段は非常に高価で、3割負担でも月7万円ほどの自己負担となってしまいますが、社会保険の制度を使うと、月0~2万円の自己負担となります。所得によって決定されますが、自己負担上限が月1万円以下となる方がほとんどだと思います。これは、病院での診療費と処方される薬代の合計が、上限1万円になります。

また経過により体調が落ち着くと、3か月に一度の通院で済み、薬も3か月分処方してもらえます。なので、軌道に乗れば、3か月に1回、上限1万円の負担で済むようになり、年間4万円の自己負担となります。さらに、障害者手帳により障害者控除が使えます。独身であればざっくり4万円近く還付されることとなります。

いくら医療が追いついているとはいえ、金銭的負担が大きいと治療を続けにくいですから、社会保険の制度はありがたい限りです。

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